ハートブレイカー
「あの・・・今何時・・・」
「昼前。11時過ぎたばかりだ」
「え!?私、そんなに・・寝てたの」

うわ新記録。
それに驚いちゃって、ついタメ語になってしまった。
いけない、いけない。

「疲れてたんだろ。愛美」
「名前で呼ばないで、ください」
「精密検査を受けろ、マナ猫」
「は?ま、マナ・・・はぁ?」

この人、今何て言った?!

「おまえが名前で呼ぶなと言ったんだろ」
「それもやめて・・・」
「そんなこと、今はどうでもいい。とにかく検査を受けろ」
「いやです。私は大丈夫・・・」
「大丈夫なのに2度も倒れるか」

う。痛いところを・・・!
この人にだけは悔しがってる顔を見られたくない。それなのに。

「いつもは勝気なおまえが、珍しく弱気になってるな。ビビるな」
「ビビッてなんか・・・」

本当はビビッてる。
もし検査を受けて、本当に病気が見つかったら・・・。
あ。でも。

「どうした」

うつむいている私の変化に、いちいち反応しないでください。

「もし私が・・・病気でも、直哉は・・・あなたがいるから、大丈夫だよ、ね」

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