オフィスの華には毒がある
会社で、煙たがられているのは知っている。


影で『茶渋』って呼ばれているのも知っている。あ、正確には『茶渋姉さん』だけど。


姉さん、と付けて若干マイルドにしたところで、その悪意は隠しきれるものでもなく。


給湯室から聞こえた若い子たちの会話の、『茶渋姉さん』が自分のことだと分かったときの衝撃といったら、中々のものだった。
< 1 / 312 >

この作品をシェア

pagetop