今日も上からものを言う。
呑気なんかじゃありません。
夏休みはあっという間に過ぎ去って、二学期に突入した。
永瀬くんのことが好きと自覚した日以来、意識しすぎて上手くしゃべれなくなってしまった。
今までどうやって接していたかわかんない。
「あ、立花先輩。
おは……」
「おはよう!
じゃあね」
あーもう私のバカ。
せっかく朝会えてもこうなっちゃうんだから。
いつも私を見つけると声をかけてくれる永瀬くん。
すごくすごく嬉しいのに、恥ずかしさが勝ってすぐに逃げてしまう。
こんな自分が嫌で仕方ない。