この思い秘密です

それ私が言うの?

「どうしよう・・・・」

私は社長室をでるとその場に座り込み両手で顔を覆った。

************************

数十分前・・・

私、芹沢凪(せりざわなぎ)はプロダクションCPという音楽事務所でマネージャーをやってる。

担当は沖野淳平(おきのじゅんぺい)

淳平は甘いルックスと声が話題になり2枚目のシングル「heat」が大ヒットし

一躍人気アーティストの仲間入りを果たす。一時はドラマや映画にも出演していたが

その人気が永遠に続くことはなく、4枚目のアルバムを出した頃から

人気が下降した。

私はその人気がぐ~~んと下がった頃に淳平の担当になったが

人気が戻ることはなく、今では事務所のお荷物的存在にある。

今の事務所がここまで大きくなったのは淳平の力あってこそだということもあるだけに

無碍にはできなかったが・・・・

それにしても出す曲出す曲ヒットに恵まれておらず

社長は苦渋の決断を下した。

それが

『次に出すシングルである程度の成果が現れなかった場合・・次の契約更新はなしにする』

とのことだった。

だけどそれをなんで私に言わすのかな~~

そういう大事なことは社長が淳平に直接いうことでは?と反論したものの

社長は『俺の口からはよう言えん。凪言ってくれんか?』だもんな~~
< 1 / 80 >

この作品をシェア

pagetop