目なし女の消えない呪い
「ああ、そうだな。

明日になれば、きっと犯人は、すぐにわかるよ。

だいたい、こんなイタズラは長続きしないから」




「そうだよね。

もうこのグループLINEのことを考えても仕方ないわね」




「そんなことよりも、大切なのは、次の試合だよ。

オレ、美月のために、絶対に点を取ってやるからな」




「ありがとう、拓也。

次の試合、頑張ろうね」




「当たり前さ。

次の試合は必ず勝つよ」




拓也はそう言って、美月との電話を切った。




〈 それにしても、誰だろう?

こんな悪質なグループLINEを作ったヤツは?

目なし女の呪いなんて、バカげてる 〉




拓也はそう思って、スマホを机の上に置いた。




この気味の悪い出来事が、悪夢の始まりだとも知らずに……。
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