それは危険なラブミッション

③精度0%の指令行使



秋晴れの空がライトブルーから濃紺へとグラデーションを映し出す頃、私はタクシーから降り立ち、そびえ立つ巨大なケープホテルを見上げた。

友人の結婚式で一度来たことがあるものの、それ以外で足を踏み入れるのは初めてだ。


達哉くんと麻緒ちゃんにお店を託し、予定より少し遅れてエントランスへ足を踏み入れる。
二人は、いつもと違う装いの私に何度も探りを入れてきたけれど、さすがに“縁談をぶち壊しに行ってくる”と言えるはずもなく、同窓会だと嘘を吐いてきたのだった。


招待状によると、パーティ会場である鳳凰の間は3階らしい。
私の記憶が正しければ、友人の結婚式も確か同じ会場だったような気がする。

近くに見つけたエレベーターに乗り込む。
一方向が鏡張りのエレベーターに映し出された自分の姿を見て、思わず他人だと思って会釈しそうになった。

似合っているのかいないのか。
自分だったら選ばないデザインのパーティドレスだけに、ちょっと着心地が悪い。

ただ不思議なのは、ドレスも靴も、サイズがぴったりということだった。
ウエストがキツイということもなければ、バストが緩いということもないのだ。

あつらえたようにジャストサイズ。

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