俺様上司は溺愛体質!?
「ご褒美を、やろうか」

「……そりゃ、厳しく指導してくださいって言ったけどさあ……」

 ちとせは「ううう……」とうめきながらデスクに突っ伏した。

 企画書を作れと言われてからほぼ毎日残業、土日も自宅で資料作成と心身ともにパンク寸前である。

 今日も一人で残業だ。第三にいるのはちとせだけで、すでに時計は夜の十時を回っている。
 終電は十一時半だから、あと一時間しか残れない。

「ちょっと頭切り替えよう……ちょっとだけ、休憩……」

 ちとせはお財布を持ってエレベーターへと向かう。このフロアにも自販機はあるのだが、お気に入りのミルクティーは十八階の営業部フロアにしかないのだ。



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