太陽みたいな人でした。
太陽が消えた日
それから1週間が過ぎて、桜が舞う季節となった。
そして、岩淵先生とはあれから1度も会っていない。
避けられているのだろうか。
やっぱり好きなのがバレてしまったのがいけなかったのか…。
抱きしめられた理由も分からず、岩淵先生に会うこともできず、私はただ1人取り残されたままだった。
ミキに先生を見ていないか聞くと
「それなら前にデスクにへばりついて忙しそうなの見たよ?それに少しやつれてみえたしやっぱり忙しいんじゃないかな〜」
と言っていた。
忙しいのだろうか。
前に電話番号を教えて貰ったので電話を掛けてみたこともある。
それでもやっぱり出ない。
ここまで会えないと少し心配になってくる。
そして真相が分からないまま、春休みになった。

「あれから岩淵先生にあった?」
今日はミキとショッピングに来ていた。
「ううん。全然。」
先生がどうしてるか全然分からない。
「もしかしてほんとに転任しちゃうのかな…。」
ミキは言った。
学校では岩淵先生は転任していまうのではという噂が流れていた。
「…もしそうだとしても私達にはどうしようもないよね…。」
「うん。」
「だったらさ!」
ミキが突然転任だとしたらプレゼントをあげないかと言ってきた。
ミキなりに私を元気づけてくれようとしたんだと思う。
その後、私とミキは先生を見送るために色紙を買った。
そしてミキの家に行き、色紙書いた。
色紙を書いていると色んなことを思い出す。
岩淵先生が私のメールをウザイと言っていたこと。
あれが悪魔出現の時だったんだよなー。
なのに何でか私のこと助けてくれちゃったりするから、私は意地悪で優しい先生の事を好きになった。
意地悪なところ、それでいて優しいところ、話していて安心する心地よさ、そして抱きしめられた時の温もり…。
私にとって岩淵先生はもうかけがえのない存在となっていた。
転任じゃない事を祈るが、ここまで会わないとほんとに転任のような気がしてきて、すごく寂しく感じた。
春休みが終わったら、いつものように意地悪な笑顔を見せて欲しい。
早く明けて欲しいようで、別れたくない気持ちもあり明けて欲しくない気もした。
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