悲しみを持つ少女(完)
イラナイ子

愛菜side

「蒼くん、蒼くん」
「なんだよ」
「なんでそんなに冷たいのですか?」



今日の蒼くん冷たいです!
私泣いちゃいます。



「蒼くん、暇です」
「しらねぇよ」
「蒼くん」



この頃本当に冷たいです
本当に泣きそうです
今日は日曜日



おばさんとおじさんはいない
私のママとパパは、私を捨てて何処かに行きました。



そんな時拾ってくれたのがおじさんとおばさんと蒼くんでした
私は捨てられたからか、少し我慢グセが出たみたいです



紹介するの忘れてました
白石愛菜です
さっきのは蒼くんこと白井蒼



私は蒼くんに気づかれないように、部屋に戻った。
不安です



「ママ、パパ会いたいです」



私は捨てられても、恨んではいません。
いつか迎えに来ると信じています。
そう思っていた時



ガチャ
と、扉の開く音がした



「蒼くん」
「あの人達の事思い出してたのか」
「はい。でも、いつか迎えに来てくれます」



「捨てたのに迎えに来るはずが……!」
「な、なんで?そんなこと言うんですか!蒼くんは、ママ達を悪く言いすぎです!」



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