悲しみを持つ少女(完)
蒼くんの言葉に、涙が出てきました。
なんでそんなひどいこと言えるんですか



「ごめんな」
「………」
「愛菜」



私は、捨てられたんですか?
迎えになんて、来てくれないんですか?
私はさっきから蒼くんの言葉が、頭から離れません



「蒼くん、私って本当に捨てられたんですか?迎えなんて、こないんですか?」
「!愛菜」




本当にそうなんですか?
迎えに来てくれないのですか?
私は、私は、











イラナイ子ですか?





「捨てられたから、迎えに来ない。捨てられたから、迎えに来ない。じゃあ、私は、イラナイ子」



「愛菜!違う!」
「蒼くんが言ったんじゃないですか。捨てられたら迎えに来ないと」



「あ、あれは」
「私は、イラナイ子。だったら、死んでも、誰も悲しまない」



私はベランダに向かいました
私は捨てられて、イラナイ子だったら、
死んでもいいですよね




「愛菜!やめろ!」
「迎えに来てくれないならば、別にいいんです。」



そう言って落ちようとした時、下から声が聞こえました。



「愛菜ちゃん何してるの?」
「おばさん、おじさん」
「!愛菜ちゃんどうしたの?」



なんでわかるのでしょう
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