はじまりはミステイク
❤︎なぜか付き合うことになっちゃった



朝。


目が覚めてすぐ、ケータイの画面を見ると藤山からのラインが来ていた。


【友達追加よろしく】


「……夢じゃないんだ」


起き上がって、頬をつまんで再確認。うん、やっぱり夢じゃない。


「あ、登録してなかった」


のそのそと藤山をラインのお友達追加へ。


昨日は学校から一目散に帰ってきて、お風呂に入ってご飯を食べたら、バイトが終わった一華ちゃんに電話をして、一方的な藤山トークを繰り広げた。


それで、疲れ切ってそのまま寝ちゃったから携帯なんて見なかったのだ。


「返事するべき?」


藤山のラインのアイコンを眺めながら呟く。藤山のアイコンは初期設定のまま。


「……今更だし、いっか」


そんなことを思いながら学校へ行く準備を始めた。




「まりりーん」


「一華ちゃんっ」


学校に着き、一華ちゃんとハイタッチをしておはようの挨拶。


「この度はおめでとうございます」


「いや、私も展開についていけていないのですが、事が収まるまで藤山と仲良くしてみます」



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