ヴ~……ファンファンファン……

ピーッ!ピピーッ!!バンッ!!

ピーポーピーポーピーポーピーポー……




サイレンの音が入り乱れる。


一ノ瀬徹也(いちのせてつや)は困惑していた。


彼はSATの第四事件鎮圧部隊、D.S.Pの指揮官であった。


D.S.Pとは、近年増え続ける、PSY(超能力)の絡んだ事件を担当する、いわば闇の秘密組織である。




「 一体、何が起きたんだ 」




"藍生製薬株式会社"



本来ならば、ここへは近々突入する手はずになっていた。


だが、建物があった事などまるで嘘のように、そこには荒廃した景色が広がっている。


D.S.Pを結成して5年、一ノ瀬は必死に奴らを調査、追跡を繰り返してきた。


それは、復讐という名の彼の信念……


この会社が裏でどんな事をしていたのか、その実態がようやく一ノ瀬らによって暴かれようとしていた、そんな矢先に……



"ビュルルル~・・"


つむじ風が焼けたにおいをかき混ぜる。




「チッ、証拠がなけりゃ、真実もなんにも分からねえじゃねえか 」