あの頃、きみと陽だまりで
2.知らない景色





夢の中、今日も踏切は鳴っている。



じりじりと、熱を放つ地面

脱げた靴を拾うことなく走って、汚れた靴下



擦りむいた膝からは血が滲むのに、痛みを感じることはない。

それは、これが夢だからか

それとも

傷以上の痛みを、知っているからか。







< 16 / 165 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop