苦しくて、愛おしくて
力なく身体を起こす。
「(なんか、やだ、オトコみたい)」
当たり前だけど、凛はもう中学二年生を迎えようとしている。
小さかった背は「タケノコか」とツッコみたくなるくらいグングン伸び始めていて、入学当初に宣言した通り、私のことなんてすぐに抜かしそうだ。
5年生の可愛いかった男の子。
中学生になっても私の中では、あの当時の凛の面影がまだ根付いている。
だからこそ初めて感じた凛の中の男の部分に、私はなんとも言い難い気持ちを暫く抱いた。
よく分かんないけど、やっぱり
なんか、やだ。