人魚姫の願い
2章 神秘の泉

不思議な泉




「ねぇ知ってる?この高校の近くにある神秘の泉について!この泉に行って願い事をすると願いが叶うんだって!!」



夏の大会も近い熱い夏の日。


美凪のクラスの女子は神秘の泉について話していた。


私もその話を聞いていた。


「なんでも、その神秘の泉で人魚姫が願い事をしたとか!そういう噂もあるらしいよ!」



「人魚姫?」


私は人魚姫という言葉に反応してしまった。

ちょっと‥興味あるかも‥



そこへ、智未ちゃんが夢を見るように言った。



「へぇー。そうなんだ!私だったら何を願おうかなー。彼氏がほしいとか?ナイスバディになりたいとか?」


すると勇敢にも口を挟むものが‥



「お前にとっては夢のまた夢の願いだな。」


大智がボソッと言う。



「‥あの男‥許さない‥。」


智未ちゃんは静かに青い炎を燃やしていた。




「‥願い‥か。」




‥私の願いてなんだろう。大会で優勝できますように‥とかかな?



それとも‥須崎先輩と両想いになりたいとか?



すると考えただけでも顔が熱くなるのが分かった。


それは‥ないない!!‥先輩が私のことを好きになることなんて絶対にない!


でも‥私、本気で須崎先輩に恋をしてる‥。

この気持ちはどうするべきなんだろう‥
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