人事部の女神さまの憂いは続く

ほんとに、この子は、と思いながらも、やっぱり名前を呼ばせたくって。

動こうとする腰を押さえて

「ゆり?」って言うと

うつろな目で

「たーくん?」

って首をかしげている。


なんなんだ、こいつは。

あー、もう俺の完敗だ。




こいつに勝てる日なんて、こないんじゃないかと思う。


<その③暴君の憂い FIN>
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