甘い媚薬はPoison
6、甘い媚薬はPoison ー 蓮side
次の週の月曜は朝から大阪出張で、移動途中おばさんに電話をして愛梨の様子を聞くと、もう熱も下がって会社に行ったとのことだった。
週末ずっと彼女の体調が気になっていたが、それを聞いて安心する。
東京に戻ったら、今度こそ愛梨と話をしようと思った。
彼女に伝えたいことがたくさんある。
大阪での仕事を終え、最終の新幹線で東京に戻り家に帰るとポケットに入れておいた俺のスマホがブルブルと震えた。
スマホを取り出して画面の表示を見ればおばさんからの着信で……。
「はい、どうしました、おばさん?」
時刻は午前零時過ぎ。
こんな深夜にかけてくるなんて何かあったのだろうか?
『蓮くん……こんな夜遅くにごめんなさい。愛梨がまだ帰宅してないんだけど、蓮くんのとこにはいないわよね?愛梨の携帯にかけても繋がらなくて……。いつもあの子、遅くなる時は連絡くれるから心配で……』
愛梨がまだ帰宅していない?
深夜まで遊ぶようなやつじゃないし、携帯が繋がらないっていうのもおかしい。
「……うちには来てません。俺も探してみます。見つけたらすぐに連絡しますから」
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