君が嫌いな君が好き
恋愛講義と言う名のデート
最悪な再会から2週間が経った昼下がりのカフェでのこと。

「何だ、これは?」

ゲームの設定とシナリオを全て読み終えた久米は不機嫌そうな様子で聞いてきた。

「な、何だこれと言いますと?」

せっかく時間をかけて書きあげたそれに対して、何故彼が不機嫌になったのかよくわからなかった。

私、何か変なことを書いたか…?

いや、特に書いていないとは思うんだけど…。

そう思っていたら、
「いろいろとありえないし、ツッコミどころが多過ぎる」

久米は不機嫌そうに答えると、たたきつけるようにそれらをテーブルのうえに投げた。

「ああっ…!」

何ちゅーことをしてくれるのよ!

人が時間をかけて仕あげた諸々に何てことをしてくれるのよ!
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