聖霊の出現により
平和になった世界。

人々の娯楽の一つに、絵本の物語を体験出来るアトラクションがあった。

上位聖霊ブックが運営する図書館『フォレ
スト』。そこで働く司書補の女性は、それはそれは有能であると皆が口を揃えて言う。

と、言うのも。


「はい?ヘンゼルとグレーテルがお菓子の家に飽きた?ならば、しばらくせんべいの家にしましょう。しょっぱいのに飽きたら、またお菓子の家です。

は?湖に落とした斧がなかなか見つからない?泳いで探すのだるい?ならば、湖の規模を干上がらせて縮小しましょう。北風太陽の太陽さんを派遣します。

……、タバコの吸いすぎで肺活量がなくなり、わらの小屋すらも吹き飛ばせない?こっちは北風さんを派遣してほしい?それはタバコをやめろおおおぉ!」

個性豊かな絵本の住人たちが起こす問題をテキパキと処理する女性司書補、雪木(そそぎ)。

彼女の苦悩は毎日尽きることはないが、それ以上の苦悩にして、彼女の有能さを証明する最たるモノがーー

「雪木は大変だねぇ。本のワガママなんかを聞いてさ。いっそ、全部燃やそうか。そしたら、俺のことをもっと構ってくれるよね!」

「目を輝かせながら残酷なことを言わないように!」

聖霊が一人に惚れられた女として、彼女は今日も仕事に励むのだった。




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