副社長と愛され同居はじめます

不器用な仕送り方

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オフィスで彼の話す英語を聞いた時、まるで洋画の世界に居るように感じた。


低音が美しく響く、流れるようなクィーンズイングリッシュ。
いくら英語が得意だったとはいえ、私の話す英語は所詮ジャパニーズイングリッシュだと思い知らされた。


とてもじゃないけど、このままじゃほんとにただのお茶くみとスケジュール管理しかできない。



「慣れだよ。日本人は羞恥心が強すぎるから上達しない。向こうはこっちが日本人だってわかってて聞いてんだから多少おかしな発音したって笑って聞き取ってくれる」

「言いたいことはわかります。けど……笑われるから恥ずかしいんであってですね」

「喋らないことには上達しない。電話には出ろ。一頻り笑われたところで俺が代わってやる」

「……努力します」



とりあえず笑われることは確定らしい。


まあ、かかる電話全部が国際通話ではないのだし、怯えてばかりいても仕方ない。
まずは日々できることを増やすこと。


あと、早く彼の仕事の流れを理解し、少しでも先回りして準備をすること。


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