お前のこと、誰にも渡さないって決めた。

○砂糖菓子は甘すぎる【光希side】

〖光希side〗



右肩が重い。

その原因はわかりきっている。




「おい、そろそろ起きろ」


俺の肩に寄りかかって眠るクラスメイトを揺さぶった。




「ん───、光希ぃ……」




控えめに言って気持ち悪い。

猫なで声なんか出してるけど、おまえ男だろ。



と心の中で毒づいて、



「起きろ」




一段と低くした声で告げた。



「……ん?光希?…おはよう?」



やっと目を覚ましたそいつを一瞥して、はぁ、とため息をつく。


よく寝れるよな、こんなところで。



そんな俺に、



「光希って、寝ても覚めても冷たいね……、まぁそんな光希もいいけどさ!」



瞼をこすりながらそんなことを言ってきた。





ちなみに、コイツはバスケ部の一員で、クラスメイトの中ではよく喋る方。




そんなこんなで、昨日のバーベキューではバスケ部メンバーに巻き込まれたわけだ。



俺は、目指している大学があったから高校では勉強に集中しようと思って入部しなかったんだけど。



どういうわけか結局、バスケ部のヤツらに囲まれる日々を送っている。



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