マ王の花嫁 
33
「今からラワーレ王国へ行く。マーシャル・シュミット、アール・ヨハンセン、オーガスト・ロウは俺たちに同行。マーシャル、ジュピターの用意を」
「はっ」
「あの」と聞くレイチェルに、「レイチェル・アダムス。おまえはここに残れ」とライオネル王が命を下す。

「何故ですか!私は王妃様を御護り・・・」
「ラワーレは遠国だ。今のおまえの体には負担がかかり過ぎる」
「ら、ライ王様。まさか、ご存知で・・・」
「知ってるも何も、見てりゃ分かるだろ。ライ王が命出さなかったら、俺が止めてたところだ。ったくよー、一体いつ俺に言うつもりだったんだよおまえは!」
「・・・何故あなたに言わなきゃいけないのよ」
「子どもの父親は俺だろ!」
「だからって私・・・は、あなたに何も望んでない」
「だが俺はここに戻り次第、おまえと結婚するからな。レイチェル」
「な・・・」

< 320 / 400 >

この作品をシェア

pagetop