温かい絆を教えて
3
年があけて、1月は成人式があり、後半には学校の試験があり、バタバタしている間に2月になった。

短大も休みになり、後は後期試験の結果を待ち、単位がとれていたら、卒業を控える時期になった。

2月初めのある日

「マイカ?クリスマスのメンバーで飲みに行かない?」

ヒナタに誘われた。
ちょっと悩んだけど、行くことにした。

コウタ達の大学と私達の学校の最寄り駅近くの居酒屋。

ショウタともあのとき以来会っていない。

連絡もとっていない。

ショウタにとってあの日のことは、酔った勢いだったのかもしれない。

ショウタといた時間が楽しかったこと、また喋りたいと思っている私の気持ちは、誰にも言えなかった。

連絡をしないのに、本当は待っていたのだ。
携帯の充電を切らさないよう、出かける時も忘れないよう、気を付けていた。

でも、ショウタからの連絡は無かった。
この失望感は何だろう。

そして、飲み会にショウタも来るかもしれないと、楽しみにしている反面、会ったらどうしようか、と不安もあった。

< 22 / 331 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop