S級イケメン王子に、甘々に溺愛されています。
♡庶民は求愛される
次の日の朝、私が教室の扉を開けると、
「待ち焦がれていたよ、明里くん。会いたかっ───」
……ピシャッ!!
すぐ様扉をシャットダウンして考える。
待って、今なんかいたような気がするんだけど……。
信じられない光景を目の当たりにしたことに驚いていると、ガラッと内側から開かれた扉。
「わぁ……っ!?」
「なぜ閉める?昨日は突然来てしまって申し訳なかった」
今の状況も突然来ているとは言わないのだろうか……。
「手ぶらでなんて失礼に値するだろうと思い、出直してきんだ」
「て、手ぶら………?」
「今日はキミにプレゼントしたくてゾウの剥製を持ってきた。さっ、犬井。明里くんにそれを」
「は。ゾウ……?い、頂けません!」
というか、それコンビニでおにぎり一個買っただけのレシートほどいりません……。