(完)嘘で溢れた恋に涙する
「お前、自分でみんなと帰りたいって言ってたじゃん
忘れんなよ!」


そう言われて、やっと思い出した。


そうだ。
不本意ながらもみんなと帰る約束してたんだ。


1時間めのことだったからすっかり忘れていた。


眉を下げて、顔の前で手を合わせてみせた。


「ったく〜、まあいいや」


呆れたように理玖がそういった。



「まあまあ、よかさ!
早よ帰ろ!」


「うし、行こーぜ!」



理玖の後ろにいた美結と亮介くんがそう言いながら、私と理玖の背中を押す。



< 20 / 381 >

この作品をシェア

pagetop