とは言え、怪我人をお風呂に入れるお手伝いなんてしたことがない。
そんな私に、意気込みだけでできるほど簡単なことではない。
親切にもマリーさんが寝間着用のTシャツとハーフパンツを貸してくれて、それに着替えて浴槽への出入りを手伝ったのだけど……。


入浴したのはマリーさんだけなのに、私までお湯を被ったかのように、全身びしょ濡れ。
慣れない介助で普段使わない筋肉を使ったせいか、身体のあちこちがギシギシする。


悠々と長いブロンドの髪を乾かすマリーさんが『もういいわよ』と言ったのは、呆れ果てたという意味も込められていたからだろう。
だけどそれをご慈悲だと思えるくらい、彼女の客室を出た時、私は疲労困憊だった。
そして、体力的なものとは別に、どうでもいい劣等感に追い打ちされた。


お風呂のお手伝い。
もちろん、入浴するマリーさんはバスタオル一枚というほとんど裸の状態。
お手伝い中、私の目は彼女の豊満な胸元ばかりに向いてしまった。


想像したくもないけれど、優月が触れたことのある、マリーさんの胸。
服の上からでも存在感のあるその部分は、バスタオル一枚で隔てただけだと、更にずっしりした質量が感じられた。