年下のオトコノコ。
気になる年下くん。



「先輩!好きです!付き合ってください!」





「ごめんなさい。」






学園祭も終わり、季節は秋を迎え、色付く木々に季節の移り変わりを感じながら学校に着けば、待っていたのはもちろん水嶋くん。






「早!まじで早い!」





がっかりと肩を落とす水嶋くんは、春と変わらぬ姿をしていた。






その大きくなった背中に、男の子らしさを感じつつも、私は今日も彼の告白を断っている。






「まじで今度こそいけると思ったのに…。」




ぶつぶつと言いながら、水嶋くんはもと来た道を戻っていく。





結局、学園祭のあと大地先輩は「ごめんね、用事が出来た。」とだけ私に告げて、打ち上げの途中で帰っていってしまった。




これが終われば、三年生は完全に受験一色。
もうなかなか会うこともないんだろうな。



なんてやけに冷静に考えている自分もいる。


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