ピーターパンシンドローム

『瞼』

また来たの
眩しい光

息を揃えて
肩組んで
二人で駆けたあの時みたいに

僕を引っ張って行くんだろ

掴んだ掌
昨日と同じ午前五時
カーテン越しに朝陽が射して

夢から醒めたら
消えた残像

長い長い坂道を
気息奄々
僕は登りきったって言ったけど
ホントはまだまだ続いてた

頼もしい腕
大きな背中

わざとらしいほど惹き付けて
夢から醒めたら
消えていく

瞼を開けば
揺らいだ光

道はまだまだ続いてるけど

転げ落ちてくよりマシだって
君が居たなら言っただろう
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