君を愛していいのは俺だけ

「細くて綺麗な鎖骨も」

 彼が撫でるそこに、火が点けられていくよう。


「透き通った肌も」
「っ……陽太くんっ」

 両胸の間を人差し指で辿る仕草に、身体が悶えるように疼く。


「やわらかいここも」

 不意に触れられた唇は、すぐに封じられて息苦しくなる。


 キスをしながら押し倒され、私の弱点に舌が這う。
 首筋を軽く吸われ、耳元に彼の吐息がかかっただけで、身体が芯から燃えるように熱くなった。


「……愛していいのは俺だけ」
「っ!!」

 覚えていてくれたその言葉に、緊張や不安が奪われ、残された嬉しさで涙が溢れる。


「忘れるわけないだろ、こんな大切なこと」

 キスで涙を掬いながら、彼は優しく微笑んでくれた。


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