昼下がりの情事(よしなしごと)
Chapter 5 *志郎*

……あのウェイトレス、ムカつく〜〜〜‼︎

志郎は「乙女」を通り越して、なぜか「ピーコ」になっていた……もしかしたら「おすぎ」かもしれないけれども。

アイスコーヒーを持ってきたウェイトレスが、シュガーポットもミルクピッチャーも、魚住の側に置いていた。

……こういうのって、中間地点に置くものじゃなかろうか。

さらに、志郎には業務の一環としてあっさりとアイスコーヒーを置いていたのに、魚住には彼の顔を見つめて、

「お待たせしました〜」

と、明らかに普段よりワントーンもツートーンも高いと思われる余所行きの声である。

しかも「スマイル 0円」までやっている。

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