契約結婚なのに、凄腕ドクターに独占欲剥き出しで愛し抜かれました
「血圧、大丈夫だな。薬飲んで寝るか」

「はい」

挙式から2年近い日々が流れていた。

凛の体調は安定していて、毎日忙しく仕事をこなしている。

凛が薬を飲んでいる間に、俺はクローゼットの奥から丸いクッキーの缶を取り出した。

俺が昔、宝箱がわりに使っていたものだ。

「お待たせしました。寝ましょうか」

「その前に見せたいものがある」

凜はきょとんと首を傾げた。

缶に入っていた4つ折りの手紙を後ろ手に隠して凜に問う。

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