急な発作に苦しくなりながらも、なんとか母さんに支えられて向かった病院で待っていたのは大好きな人。

私の好きな人は私の従兄弟で、高校生になった今は叔父様から引き継いで主治医になってくれた伊吹お兄ちゃん。

昔はお兄ちゃんって呼んでたけど、最近はそれも恥ずかしいしお兄ちゃんだなんて見ていない事を分かって欲しくて。
伊吹って呼び捨てにして呼んでいる。

さすがに看護師さんたちの前では控えるけど、病室に二人だったら良いよね!

そう思って名前を呼ぶと、苦笑しつつも仕方ないと受け入れてくれる伊吹は私には甘い。

それは恋人や結婚するような相手へのそれではなく、ただの家族愛。
従姉妹で妹のように可愛がるだけのもの……。

前々回の発作の時で、それを嫌と言うほど分かってた。

伊吹は伊吹の幼馴染で、可愛らしくもテキパキと仕事をこなす看護師の山口さんが好きだって。

でも二人はお付き合いしてる空気も感じなかったのに、つい先日二人は入籍して結婚したという。

あきらめが悪いかもしれないけれど、もう少し私にもチャンスがあるかと思っていた……。

でもそんな事は欠片も無かったのだ。

伊吹が好きで大切だと思う相手はあの、可愛らしくもテキパキとした看護師のお姉さん。

私だって伊吹が大好きなのに……

でもこれは届かないんだって。

何となく気付いてたから、最後の最後。
今回の発作に絡んで入院と言われた時に、つい最後だからと伊吹に甘えてしまった。

その私の考えが、こんなにも周りに騒動をまき散らすなんて予測も出来ずに……

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