溺愛本能 オオカミ御曹司の独占欲には抗えない
5、俺様に付き合わされて
「お前、リールゆっくり巻き過ぎ。それじゃあ、ルアーが池に沈む」

隣で釣りをしている遥に注意される。

なぜ私は五時に叩き起こされて群馬の山奥で釣りをしているのだろう。

さっき腕時計を見たら八時過ぎだった。

昨日、渋々遥の家に居候することを受け入れた私は、昼食を食べた後は荷解きや近くの公園を散歩したりして割とゆっくり過ごした。

でも、遥に言われた言葉がずっと気になっていた。

『楓、世の中には”絶対”なんてことあり得ないんだよ』

遥は口元に笑みを称えながらそう言った。

だったら、『俺に絶対に惚れないこと』ってのは何なの?

私が遥に惚れるって予言ですか?

となると、私が約束を守れず、ひとり暮らしするのは無理だって暗に言っていることになる。

でも……それは遥にとって面倒な事態では?

それに、私が遥の家に住み続けることになって、彼は全然得をしない。
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