ヴァンパイアの花嫁
「覚悟は決めたようね?」


カサンドラがティナの顎に手をかけてじっと顔をみた。


「……はい」


「よい選択だわ。これで貴方は私の中で生きられるんですもの。レオン様も喜んでおられる」


ティナはぼんやりとカサンドラのしみ一つない顔を見ていた。


「本当においしそうだこと……」


カサンドラはティナの身体を抱き寄せるとうなじに唇を近づけた。


「うっ……」


首筋にちくっと痛みが走りティナは小さくうめいた。


だがそれはいつも襲われる身体の痛みより優しい痛みだった。

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