頭の中にはこういう構想があった。

男前が昔の婚約者を思い出して、あの日々を回顧する。
そういうものを所望していた。

「そんなわけあるか。忘れたって言っただろ」

「女性のことを忘れるなんて。良いのは顔だけね、あなた」

「ああ、それで結構」

その返事に機嫌を損ねたシーラは唇を尖らせて、ベッドに寝転んだ。

「あーあ、もうすぐ死ぬいたいけな女のお話に少しは付き合ってくれても良いのに!」

「静かにしろ」

くるりと壁の方を向いたままシーラはルイスの方を見ることはなかった。