イジメ返し3
すぐに返信は届いた。

【は?】

【今度はちゃんと待ち合わせして会いたいな】

【無理】

美波が苛立っているのが分かる。

【会いたいよ】

【死ね】

【どうしてそんなこというんだよ】

【つかえねー奴、マジでくたばれ】

そのメッセージを最後に偽物のカンナとは連絡が取れなくなってしまった。

明日美波がどんな態度にでるか今から楽しみだ。

「さてと、帰ろうかな~!」

お兄さんは時折指を動かしたりする仕草をみせる。

意識が覚醒するのもきっと時間の問題だ。

「女の子に無理強いすると嫌われるよ?」

もし相手がカンナでなければ、無理矢理公園に引きずり連れ込まれて傷付けられていたに違いない。

最低最悪なクズ男。

「悪いお兄さんにはお仕置きが必要だねぇ」

「あっ、俺なんで……」

目を覚ましてぼんやりとしているおにいさんの背中にもう一度スタンガンを当てる。

バチバチっという音と同時に、再びお兄さんは意識を手放した。

カンナはお兄さんのスマホを地面に叩き付けて画面を割り、グリグリと何度もかかとで踏みつぶすとその場を後にした。
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