半身。然るに片羽。

一葉:16歳

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梅の花と桜の花が入り交じる頃。

俺と静流と山城に黒岩と志望校のA高に受かった。
残念ながら桃と渡部の番号は無く、滑り止めの私立高にと別れてしまった。

さぞ落ち込んでいると思い、桃に気を遣った春休み。
終わり頃に桃から報告を受けた。

「渡部に告られてさー」

の嬉々とした声には脱力した。

向こうは向こうで楽しむ気持ちの切替が出来たようだ。

桃と渡部か。
似たタイプじゃん。

上手くいくといいなと静流と話した。

離れて何となく淋しい気持ちもあったが、実際家が近いと月に何度かは会うという関係で続いていた。