恋はデジャヴ〜鈍感少女の全力疾走日記〜
遅刻魔ノーマルJKの新学期

遅刻魔奮闘中。



新学期、今日私は高校二年生になる。
今までの私はザ・普通女子!けれど今日からは

ついについに!
華の17歳の学年だ。

これからが、
私の高校青春物語の本編だよ!

「もうこんな時間だけど電車間に合うの?」

母の冷静な声に時計を見直した。

「うっわ、また遅刻!行ってきまーす」

あーあーあー、

初日からダメダメじゃん!私!!

でも、
ここからが遅刻のプロの腕の見せ所よ!
何度も間に合わせてきたんだから!
走っていると、

遅刻仲間で幼馴染の夏実を見つけた。

「夏実!おはよ!」
「おはよ!また遅刻?」

「夏実もね」
「佳奈子と走れば大体間に合うからセーフ!」

「いこ!」

新学期の学年集会の遅刻は避けたい。

けれど…
あっけなく進み始める電車。思わず乗っている運転手さんを見つめるもガン無視。

「今絶対運転手の人と目合ったんだけど」
「運悪すぎー」

そんなこと言いながらも次の電車を調べると。

「私は佳奈子と違って怒られはしないけど」
「待って!」

「学校まで走ればギリセーフ!集会に間に合う!」
「さすが遅刻のプロ!」

本当の最終手段はまた別にあるんだけどね。
それは夏実には秘密。

こんなんでも、私の通う学校はそこそこの進学校なの、だから校則がそこそこ厳しいんだよね。

うちの高校の隣にもう一つ高校があって
そっちは県内で一番の有名な名門校

ズバ抜けて賢い高校だからか、校則も緩くて
遅刻もそこまで怒られないらしい。

うらやましい、、

ちなみに遅刻仲間の夏実は県内で一番の方に通ってる。

電車がホームに到着して
夏実の応援する声を背中で聞きながら
1人、全速力で走る。

あの信号さえスムーズに渡れたら!
集会には間に合うの。

前に同じ高校の男子が腕時計を見ながら
信号を待っていた。

よしっ!仲間がいるからひとまず安心!
なんて思いながら走ってると
丁度信号が青に変わった。


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