月明かりに紫織の白い肌が真珠のように光って見える

掛布団が規則的な上下運動を繰り返すのを見て、穏やかに眠れていることに安堵した

布団を引き上げて肩までかける

手を伸ばし、指で頬をそっと撫であげると
紫織の瞼がゆっくりと開いた……


≪side 紫織≫

頬に何か暖かいものが触れる

何だろう?ちょっとくすぐったい…

正体を確かめたくて、瞼に力を入れると、ぼんやりとした視界に、月明かりのなか愛しい人が微笑んでいた

「ごめん、起こした?」

『礼、……あれ?』

ん?声が変・・・掠れてしまってうまく話せない

「いっぱい泣いたから、喉乾いたかな…
待ってて?」

頭をポンポンと優しくたたいて、礼は立ち上がろうとする
離れたくなくて、咄嗟に服の裾を掴んでしまった

礼はちょっとびっくりしたけど、すぐに笑って裾を掴んだ手を両手で包む
片方の手でトントンと叩き、「すぐ戻る」と笑顔のまま告げて寝室を出た…

あ…ついやってしまった、子どもじゃないんだから、もう……

頭を一振り、眼をこすり、起き上がって背伸びをする

あ、何か肩が軽い?すごくすっきりとした清々しい気分!

もしかして一日寝ちゃった?

焦っているところへ、礼がミネラルウォーターのボトルを持って戻ってきた