日向はキミのもの。
大切な人ができたから












「日野さん。少しいい??」




つばさちゃんとワッフル屋さんに行ってから約1週間の月日が流れた。




「う、うん」






つばさちゃんが有田さんにどこかに連れて行かれるのを横目に後ろの席の美玲ちゃんと話す。




今までなら一人で本を読んでいた私もついに友達と話すのが日課になった。




「どうしたんだろうね」



「えっ?」



「つばさちん、有田さんに連れていかれたでしょ?」



「あーっ、そうだね」



「嫌な予感するけど。大丈夫かな」



「嫌な予感??」



「うん。男関係」



「何それ」



「ドロドロだよ〜??うちのクラスの女子の関係!」



「そ、そうなんだ。」





私が踏み入れちゃいけないような内容と感じた私は美玲ちゃんの話を右から左に流して聞いた。







数分後 つばさゃんと有田さんは何もなかったかのように教室に戻ってきた。



いや・・・何もなかったかのような表情なのは有田さんの方だけだ。



つばさちゃんの表情は曇って見える。どうしたんだろう。



つばさちゃんの元へ行きたいけど、今行ったら有田さんに変に見られるよね。







「つーばーさーちーん!」



「っ、たけちゃん!」



「えっ、つばさちん・・・どーしたの???」






この前 つばさちゃんと一緒にいた男の人だ。



つばさちゃんの顔が曇っているのを見つけ、すぐさま声をかける たけちゃん という男。






「あ、あのねっ」


「つばさちん、ちょっとこっち来て」





つばさちゃんは腕を引っ張られ、再び教室を出て行ってしまった。






つばさちゃんどうしたんだろう。有田さんに何を言われたんだろう。




たくさんの疑問が浮かぶけど、これは私の心の中で留めておかないと・・・!!

















< 17 / 107 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop