秘密の出産が発覚したら、クールな御曹司に赤ちゃんごと愛されています
14.デート

――日曜日。

 休日だからといって、特別ゆっくり眠れるわけではなく、いつも通りの時間に目を覚ました。樹里はまだお布団の中ですやすやと寝息をたてて眠っている。

 昨日部屋の中に干していた洗濯物を片付け、朝ご飯の支度をする。しばらくすると樹里が起きてきて、子供向け番組を見始める。この番組が好きなので、日曜日でも早起きなのだ。

「おはよう~」
「おはよう。ご飯できてるよ」
「たべる!」

 歯磨きを終えた樹里は、テーブルに並んだ朝食を食べ始める。いつも通りの朝なのに、今日の私は少しそわそわしていて、少しでも時間があると直樹のことを考えている。

 本当に来るのかな……?

 時刻は九時三十分になろうとしている。約束の時間は十時。刻々と時間が近づいていて、樹里も私もすぐに出かけられる準備はできている。

 もし来なければ、私たちだけで出かければいいし……なんて思いながらも、直樹の到着を心待ちにしている私がいた。

 あーもう。なんでこんなにドキドキしているの。
 まるで初めてのデートのときみたいに緊張している。元恋人なのだから、彼とデートをしたことがあるのに……。
 
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