眠り姫

やり直し


運転手「1万5千円になります」

私はポケットから2万円取り出して渡した。

「お釣りは良いです。ですが、私のことを探してるいる人がいても絶対に教えないでください」

運転手「分かりました、ご利用ありがとうございます」

お金を貰って嬉しいのか上機嫌で受け答えしてきた。

さてと、

中に入りますか。

受付「診察券と保険証を下さい」

こりゃ困った。診察券も保険証も準が持ってるよ

準に会うのは診療が手っ取り早いのに。

「準先生を今すぐ呼び出して下さい」

受付「それは、できません」

「呼び出して下さい」

受付「できません」

こいつ、うざいんだよ。

「バン!」

カウンターの物を全部倒した。

受付「係員、外に連れ出して下さい」

そこに、

準「何の騒ぎだ!」

受付「女の子が一人、迷っちゃって」

準「綾なのか?」

「この状況助けてよ」

準「係員、離れろ!」

そう言うと、準先生はすぐに私に駆け寄ってきて

準「心配したぞ」

そう言った。

この前のおっかない顔じゃなくて、

本当に心配してくれたみたいだ。

「うん」

準「この前みたいな強制はしない、治療したくないならやめても良い」

「ううん、この病気で苦しむ人を無くす為だもん」

準「治療を受けてくれるのか?」

「うん、そだよ」

準「ありがとう」

「こちらこそありがとうございます」

準「それじゃあ病室に行こうか」

「部屋あるの!?」

準「前の部屋そっくりそのまま。いつ帰ってきても良いように」

「さすが、準先生」

準「だろ?」

「あっ」

準「どうした?」

「やっぱり病室移して貰えませんか?」

準「何故だい?」

「前だと蓮達が見つけちゃうかも知れないから」

準「私は良いが、綾は良いのか?」

「もう、格闘したから」

準「それがこの結果か」

「そーいうこと」

準「分かった、場所は小児科病棟で良いか?」

「小児科」
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