お見合い結婚いたします!~旦那様は極上御曹司~
彼の甘いお仕置き



五月も下旬の週末、金曜日――。

就業時間きっかりに仕事を終え、私は会社近くの和風ダイニング居酒屋の掘り炬燵席に腰を下ろしていた。


「えー、宮川くんはうちに二年ほどいてくれましたが、関西支社へと――」


今日は、時季外れの送別会で総務部が集結している。

部長の挨拶を聞きながら、テーブルの手前に置いていたスマホの画面に新着メッセージが入ったのを目に留める。

『お疲れ様』から始まる文と、表示された名前に、慌ててスマホを手に取った。

【お疲れ様。今日はどこで送別会?会社のそばかな?】

成瀬潤希という名前を目にしながら、未だに〝副社長〟から個人的なメッセージが入ってくることに慣れない。

潤希さんも今日の仕事が終わったのだろうかと思いながら、今日の送別会の場所を返信で知らせた。

先週の半ば、私の改造をしてくれたあの日――潤希さんと一夜を過ごし、翌日は一緒にあのマンションから出社した。

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