別れても好きなひと
離れる距離
ただただひたすら仕事をする。

家に帰るとカレンダーを見ながらあとどのくらいで他店舗へ行くか。いつ大悟に知られてしまうのかとそわそわした。

考えが溢れて夜も満足に眠れない。

「莉子。」

そんなある日私はスタッフルームに呼ばれた。

「はい。」

大悟は鋭い目を私に向ける。完全に怒ってる…。

「なんで呼ばれたかわかるだろ。」

声もいつも以上に低い。
< 170 / 329 >

この作品をシェア

pagetop