オジサンに恋しちゃダメですか
第6章 妹みたいなもんだな
こんなにも、好きだと言える人に、出逢った事の幸せは、やっぱり本人と分かち合いたいものでしょう。

「これ、コピー。こっちは、赤線直して。」

「はい。」

カフェの一件以来、外川課長はあまり私を、呼ばなくなった。


「課長。何か、手伝う事ありますか?」

でもそんなの事嫌だから、自分から積極的に、話しかけている。

「助かる。これ、企画部に……」

振り向いた瞬間、課長は私だと気づいたみたい。

「ああ、瀬田か。」

「はい、瀬田です。」

私が手を差し出すと、書類を躊躇っている課長がいた。

「私、企画部に持っていきます。」

「うん……お願いするか。」

「はい。」


前は、何かあれば直ぐ、『瀬田!』って、私の名前呼んでくれていたのに。

あれだ。
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