悲しみの理由を忘れた少女
一章
1節
〜出会い・隣の席には〜
高校二年生の春。
一年の時に仲の良かった由梨(ゆり)と、二年でもまた同じクラスになれた。
それが分かり私はホッとする。
私は新しい教室の前で少し不安を感じながら、扉を開ける。
自分の席を探していると、そうそう由梨が飛びついてきた。
「また同じクラスだよ。」
「おはよう。私も由梨と同じクラス、すごい嬉しい。」
私はなんとか自分の席を見つけ、席に座る。
由梨としばらく何気ない会話をしていると、担任となる先生が入ってきた。
その人は佐藤先生。
佐藤先生は、体育会系のサッパリした性格、生徒との距離感が近く好かれている。
そんな先生がこの一年、担任になると分かり教室には喜びの声が溢れる。
最初のホームルームが終わったが、予定より早く終わったのか少し時間が余る。
先生は何をするかと悩んだ末、席替えをしようと言い始めた。
くじ引きでの席替えで、私が手にした番号は
「24」
その番号の席は一番後ろの窓側。私は心の中でヤッターと歓声を上げる。
席に座り、横の席になった男の子に目をやる。すると目が合った。
「西条くんだよね?よろしくね。」
「よろしく。」
ぶっきらぼうに言うこの人は確か西条くん。
他の人と比べて何か違ったオーラを放つ彼に私は少し興味を持ったが、怖そうにも思えた。
高校二年生の春。
一年の時に仲の良かった由梨(ゆり)と、二年でもまた同じクラスになれた。
それが分かり私はホッとする。
私は新しい教室の前で少し不安を感じながら、扉を開ける。
自分の席を探していると、そうそう由梨が飛びついてきた。
「また同じクラスだよ。」
「おはよう。私も由梨と同じクラス、すごい嬉しい。」
私はなんとか自分の席を見つけ、席に座る。
由梨としばらく何気ない会話をしていると、担任となる先生が入ってきた。
その人は佐藤先生。
佐藤先生は、体育会系のサッパリした性格、生徒との距離感が近く好かれている。
そんな先生がこの一年、担任になると分かり教室には喜びの声が溢れる。
最初のホームルームが終わったが、予定より早く終わったのか少し時間が余る。
先生は何をするかと悩んだ末、席替えをしようと言い始めた。
くじ引きでの席替えで、私が手にした番号は
「24」
その番号の席は一番後ろの窓側。私は心の中でヤッターと歓声を上げる。
席に座り、横の席になった男の子に目をやる。すると目が合った。
「西条くんだよね?よろしくね。」
「よろしく。」
ぶっきらぼうに言うこの人は確か西条くん。
他の人と比べて何か違ったオーラを放つ彼に私は少し興味を持ったが、怖そうにも思えた。