ストーカー
別れる
『俺の彼女になれ』


そう言うと同時に、後ろから食いに果物ナイフが押し当てられていた。


返事が喉に詰まって出てこない。


少しでも動いたら皮膚が切れてしまうだろう。


あたしは床に置かれたゴミ袋に視線を向けた。


この人は脅しでもなんでもなく、本当に人を殺す事ができてしまうのだ。


あたしのこともきっと……。


「どうする?」


生暖かな息が顔にかかる。


あたしはゴクリと唾を飲み込んだ。


「わかった……彼女になる」


そう返事をする意外、あたしに選択肢なんてないじゃないか。

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