ストーカー
バレる
教室へ戻っても落ち着く事はできなかった。


もしかしたら、同じ制服を着た西村君が紛れ込んでいるかもしれない。


そう思うと、クラスメートとすれ違うだけで緊張してしまうのだ。


もしくはどこかに盗聴器や監視カメラがしかけられているかもしれない。


あたしの行動は西村君に筒抜けだ。


「ねぇ遙……」


後ろから突然声をかけられて、飛び上がらんばかりに驚いてしまった。


振り向くと、日菜が立っていた。


「な、なに？」


そう聞くだけでも恐怖で声が裏返った。


「大丈夫？　やっぱりなにか普通じゃないよ？」


日菜が心配そうにそう聞いて来た。


「ぜ、全然大丈夫だから」


そう答えて教室内を見回すと、美咲の姿がなかった。

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