おてんば姫の手なずけ方~侯爵の手中にはまりました~

旧友とスーラ村

王宮で数日間滞在した後に、次の目的地であるスーラ村へとリンネたち一行は旅立っていった。

皇太子として認められたのでもっと多くの護衛をつけるべきだと周囲の人々は口をそろえて言ったが、リンネは「この人たちは私たちの優秀な護衛なので他に人はいりません」と声高々に宣言したため、これ以上護衛が増えることはなかった。

スーラ村までの道のりはエメに比べて楽なものだった。いまだ未開拓の地と呼ばれているものの、さほど王都からは遠くなく整備された道を馬車で1日半走ればあっという間にスーラ村へ、エリックの幼馴染であるアランの屋敷へと着いた。
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