耽溺愛ークールな准教授に拾われましたー

「……ミネ?」

自分の胸へと倒れ込んできた後動かなくなった美寧をそっと見遣ると、すうすうと寝息を立てながら眠っていた。

「……眠ってしまいましたか。」

さっき美寧の唇をさらった時、ほのかにアルコールの香りがしていた。

「そう言えば実の方には、梅酒のものを混ぜたのでしたね……。」

ゼリー部分は梅シロップのものを使って作ったが、一緒に混ぜた実には去年の梅酒の実が少し余っていたのでそれも刻んで混ぜたのだった。
梅シロップの方の実も入っているし、ほんの少しだけだから美寧でも大丈夫だと思ったのだ。

「酔ってしまったのですね……くくっ、可愛いな。」

すやすやと眠る彼女の頬は、桃色に染まっていてとても美味しそうに見える。
そこにそっと口づけると、怜は満足そうに微笑んだ。

「俺の可愛い子猫。大事にするよ。」

無垢な寝顔に向かってそう呟くと、怜は美寧を抱え上げリビングを後にした。





【第二話 了】   第三話に続く。






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